こどものむしば、いまどうなってる?
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2021.12.02

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こどものむしば、いまどうなってる?

こどものむしばどうなってる?

子どもたちの口腔内状況、いまどうなってるの?今回は特にう蝕の現状について、10年前や30年前と比較してどう変化したか調べてみました。
改めて感じる子どものう蝕減少。イマをたくましく生きるこどもたちが生涯にわたって健康な歯を保つために私たちに何ができるのか、Z世代の保護者たちにはどうアプローチしたらいいのか、考えてみました。
最後に小児歯科でのジニー活用アイデアも掲載しています。

子どもにおけるう蝕の現状

まずは幼児におけるう蝕の現状について、全国の市区町村で実施されている1歳6か月児と3歳児の歯科健康診査結果を調べてみました。2019年の全国平均で「むし歯のある人員」は1歳6か月児:1.0%、3歳児:11.9%*1でした。その10年前、2009年では、1歳6か月児:2.68%、3歳児:23.0%*1でした。10年間でう蝕のある幼児の割合は約半分になっていることがわかります。

ちなみに、2019年都道府県別の3歳児データで、「むし歯のある人員」が最も少ないのは「愛知県」でした*1。地域独自の取り組みやフッ化物応用の普及などが関係しているのでしょうか。興味深い結果ですね!
皆様のお住まいの地域では、母子歯科保健に関するどのような取り組みが実施されていますか?

1歳半で1%、3歳で11.9%

次に、幼稚園生・小学生・中学生・高校生におけるう蝕の現状について、今年7月に発表された2020年学校保健統計調査の結果*2を、30年前(1990年)のデータ*3と比較しながらみていきます。改めてう蝕がかなり減少していること、特に「未処置歯のある者の割合」の減少が顕著で、う蝕を放置せず治療するようになったことが伺えます。
小学校から中学校にかけて減少がみられるのは、生え変わりの影響だと考えられます。

学校保健統計の推移

※2020年の学校保健統計は、新型コロナウイルス感染症の影響により、例年4月1日から 6月30日に実施される健康診断について当該年度末までに実施された。

12歳の「永久歯の一人当たり平均むし歯等数」は、2020年では0.68本*2で、30年前(1990年)に4.3本*3だったことを考えるとかなり減少したと言えます。

現代っ子の歯磨きとフッ化物応用状況についても、少し触れておきましょう。
2016年の歯科疾患実態調査結果から、10〜14才における1日の歯を磨く回数は、毎日1回:13.6%、毎日2回:58.0%、毎日3回以上:25.2%と、
「1日2回以上磨く」が8割を超えています*4
同調査結果から12才における「フッ化物応用の経験の有無」は、フッ化物塗布:51.61%、フッ化物洗口:22.58%、フッ化物配合歯磨剤の使用:64.52%でした*4。フッ化物応用については、まだ伸び代がありそうですね。

12歳むし歯本数

これだけう蝕が減少した背景には、地域における歯科保健の取り組み、子どもの医療費助成の充実、歯科医療従事者の尽力、さらに、フッ化物応用の普及、保護者の方の口腔に対する意識変化が少なからずあると考えられます。

今後の目標と課題

今後の目標として、健康日本21(第二次)では、「乳幼児・学齢期のう蝕のない者の増加」として目標値が2つ挙げられています*5

・「3歳児でう蝕がない者の割合が80%以上である都道府県の増加」
6都道府県(2009年)→ 23都道府県(2022年)

・「12歳児の一人平均う歯数が1.0歯未満である都道府県の増加」
7都道府県(2011年)→ 28都道府県(2022年)

子どもにおけるう蝕の現状には地域差があることから、地域特性に応じた取り組みが期待されます。また、低年齢児ではカリエスフリーの子どもが増加する一方で、ハイリスク児童への対応も重要だと思われます。

健康日本21の目標値

“Every child born from 2026 should stay cavity free during their lifetime.”*6

これは、2010年に国際非営利組織として発足したAlliance for a Cavity Free Future (ACFF) が目標として掲げている言葉です。世界には、まだう蝕の洪水時代にある地域も存在します。日本でも子どものう蝕は確実に減少しているものの、プラークコントロールが極めて悪い子どもや、複数の未処置歯が放置されているケースを目にすることもあります。
近い将来、すべての子どもたちが生涯を通じてう窩をつくらずに健康な歯を保てる時代がくるといいですね。

 

参考文献


*1 国立保健医療科学院:全国乳幼児歯科健診結果
*2 日本学校歯科医師会:文部科学省 学校保健統計調査(歯科部分抜粋) 平成11年度〜令和2年度
*3 学校保健統計調査(e-Stat)
*4 平成28年 歯科疾患実態調査(e-Stat)
*5 国立健康・栄養研究所:健康日本21(第二次)目標項目一覧
*6 一般社団法人ACFF日本支部


 

小児歯科でのジニー活用アイデア

最後に、小児歯科やマタニティー歯科でのジニー活用例をご紹介します!

活用例①:マタニティー歯科や食育セミナーの開催告知

妊婦さんを対象としたマタニティー教室や、乳幼児向けの食育セミナー、子どもの矯正相談会などの開催告知にジニーを活用できます。

●お知らせしたい患者さんのリスト作成
「タグ機能」や「ジニー連絡簿」を使うことで、「妊婦さん」や「矯正興味あり」といった条件で患者さんを絞り込んでリストを簡単作成(事前設定が必要です)。
「◯歳児」といった任意の年齢、◯歳以上、◯歳以下のリストも作成できます。

●メッセージを一括送信
「メッセージ機能」を組み合わせて使うことで、対象者にメッセージを一括送信することができます。

イベントを開催しなくても、対象の絞り込みとメッセージ機能を使って、妊娠中・卒乳・仕上げ磨き・生え変わりの時期・歯並びなど、子どもの発達段階に応じた内容をメッセージ配信することで、保護者の悩みや疑問に寄り添うことができ、いつでも相談しやすい関係性を構築することができます。

 

活用例②:アプリで子どもや家族のお口の健康管理

こどもが何人もいるとそれぞれの診察券を管理するのは大変です!
診察券・PHRアプリ「myDental」は、家族分の診察券もまとめて登録可能。子どものフッ化物塗布やクリーニングも、予約履歴の確認から次回予約までスマホで手軽に行えます。
数ヶ月先で忘れやすい予約もリマインド通知でうっかり忘れを防止します。
GoogleやiPhoneのカレンダーと連携できるので、スケジュール管理も楽ちんです。

子どもの歯の健康維持・増進には保護者の協力が必要不可欠です。
ぜひ保護者の方へのアプローチにジニーを活用してみてください!

 

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